20代後半ぽっちゃり看護師にホラーゲーム好きな彼氏が!

ホラーゲーム好き男子

私は福井県に住んでいます、20代後半のぽっちゃり看護師、女性です。私は大きな病院に勤めており、フルタイムで働く正社員でした。看護師といえばまさに女の職場の代表で、私の職場も例に違いませんでした。

彼氏いない同期同士結託し、「彼氏作り隊」なんてふざけたネーミングの会まで作り、集まってはわいわい騒ぎながら「こういう彼氏が欲しい」やら「○歳までには結婚する」なんてことを面白おかしく話している日々でした。

しかし、何がきっかけかは分かりませんが、その同期達が何故か同じタイミングで彼氏が出来始めたのです。本当に不思議なことに、5人居た「彼氏作り隊」の所属は、いつしか私だけになってしまいました。

彼氏が出来たことで強気になった同期達は、私に対して冗談交じりに「この前夜景見に行った」「今度温泉旅行にいく」「早く彼氏作った方がいい。そんなに若くないんだから」など口々に言ってきました。

私は表面上は笑顔で受け流していましたが、内心焦りに焦ってしまい、このままでは置いていかれてしまうという謎の強迫観念のようなものに縛られ始めました。

しかし、同期のように合コンに行く勇気もなく、そもそも彼氏が出来てしまった同期達が合コンを開いてくれる訳もありませんでした。

背も低く顔も可愛くなく胸が大きいわけでもないぽっちゃり女子。口下手であがり症。合コンにはとことん向いていない性格でした。私は合コンを諦め、それでも何か行動を起こさなくては変わらないと思い、ない勇気を振り絞って1対1の街コンにも出掛けました。

もちろん収穫ゼロ。連絡先を交換しても、くるメッセージは体目当てばかりでした。私は悲しくて、何も出来ない自分が虚しくて、周囲の恋人が羨ましくて。それでついに、出会い系アプリに登録してしまいました。知らない人とネットで話し、挙句に会うなんて、恐怖がなかったと言えば嘘になります。

それでも私は、焦りのあまり登録しました。20代後半というだけで、体目当ての男の人も含めてメッセージはすぐに数件来ました。元々地元が好きだったので県外の男の人はやめておこうと思っていたので、県内の男の人だけをピックアップし、数名ヒットしましたので、その方と数回メッセージのやり取りをしました。

その中でも特に話しやすく、メッセージのやり取りだけでも感じのいい人だなと分かる人がいました。相手も少しは私のことを気に入っれくれていたらしく、なんと夜食事を一緒にすることになりました。

人生初めてのデート……というと少し語弊がありますが、生まれて初めての男性との食事に私は舞い上がっていましたが、当日になると一気に不安が押し寄せてきたのを今でも覚えています。不安なことはいっぱいでした。

そもそも私のことを写真でしか見たことないのに、実際に会って「違う」と思われたらどうしよう。話が弾まなかったらどうしよう。ありえないかもしれないけど、体目当てだったらどうしよう。

など、不安がぐるぐる頭の中を回っていました。それでも私は何か行動を起こしたい一心で、ネットで知り合った人と待ち合わせた場所に行きました。

夜で暗いのもあって、緊張と恐怖はピークでした。その証拠に、私は画面上に「110」の番号を表示させた携帯を握りしめていました。写真と同じ人物が店の前に立っていて、向こうも私に気付いたのか、頭をペコリと下げてくれました。

その瞬間、私は何故か、「この人は大丈夫。悪い人じゃない」と直感で思いました。人間第六感があるなんて言いますが、もしかしたらこれがそうだったのかもしれません。おそるおそる店に入り食事をし、たどたどしく趣味の話や休日の過ごし方を聞くと、偶然なのか趣味がピッタリでした。

といっても、お互いホラーゲームが好きで、プレイしているゲームが一緒だったので、「この場面が良かった」「あそこはこう攻略すると進みやすい」とか、他愛のない会話程度でしたが。

それでも、私は生まれて初めて男性との会話が楽しいと感じました。その後は連絡先を正式に交換し、3回ほどデートをしました。動物園に水族館、一緒にランチしたり。私に気を遣ってくれているのが十分分かるエスコートをしてくれて、すごく嬉しかったです。

今までネットで知り合った関係なんて、なんかいやらしいし怖い。非常識だ。なんて思っていましたが、この出会いを機に一気に考え方が変わりました。特に今の時代、SNSの共有なんて当たり前です。全然知らない人が自分の投稿に「イイネ」を付けたりするのですから、今の時代は本当に赤の他人と繋がりやすくなったなと痛感します。

私のように日常生活で異性に出会えない人達がいるならば、こうやって出会いを求めていくことも出来るんだと、視野が広がったと思います。もちろん全ての男性がこのようないい人ではないでしょうが、それでも私はこの出会いに心から感謝しています。

そして、その出会い系アプリで出会った男性は、今では私の旦那様です。あの時勇気を振り絞って出会い系アプリに登録して、本当に良かったなと思っています。

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